【全国ダブル】クレセリアランドロス【グロリア2015東北大会準優勝】
先日開催されたバトルロードグロリア2015東北大会(第13回東北オフ)で準優勝したときのパーティを紹介します。
ポケモン | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ガルーラ | すてみ | けたぐり | ねこ | まもる | ガルナイト | 精神力 |
クレセリア | サイキネ | 冷ビ | てだすけ | トリル | オボン | 浮遊 |
霊獣ランド | じしん | いわなだれ | はたき落す | まもる | 命の珠 | 威嚇 |
ヒードラン | ねっぷう | 大地の力 | 原始の力 | まもる | ゴーグル | もらいび |
モロバレル | エナボ | 胞子 | 怒りの粉 | まもる | ゴツメ | 再生力 |
トリトドン | 大地の力 | 濁流 | 冷ビ | まもる | 達人の帯 | 呼び水 |
日本代表決定戦で使用されていたいくつかのパーティをオマージュさせていただいた部分もありますが、
このパーティの出発点は 浮遊+地震
ダブルバトルでは当りまえの戦略でありますが、地震の元々の威力が低いこと(ダブルダメになるから)、地震をすかしながら威嚇で味方を守れるランドロスの採用率が高いことなどが要因となって、そこまで強いコンボとは言えないのが現状です。
しかし、()の組み合わせが蔓延る現環境において、
浮遊役をクレセリア、地震役をSの低い珠ランドロス、メガシンカ枠をメガガルーラにすることによって多くのパターンで有効的な(ダメージレース的に有利な)地震を通すことができるのでは、という推測がたてられました。
その推測がたてられた理由を書いていきます。
まず前提として、こちらの初手が+だとします。
相手の視点に立ってみると、こちらのパーティは「勝ち気」や「負けん気」ががいないメガガルーラ軸なので、初手にランドロスを出すと戦いやすいというのが世間の認識でしょう。
こちらの初手ガルーラに威嚇を入れるためというのはもちろんのこと、もしランドロスが苦手とするポケモンと対面してしまったとしてもとんぼ返りでダメージを与えながら有利な対面を作り上げることができるからです。
そうして出てきた相手のランドロスは、苦手とするポケモンであるこちらのクレセリアと対面してしまったときも同様に、とんぼ返りでクレセリアにそこそこなダメージを与えながら冷凍ビームを受けられるポケモンを出す、という立ち回りが定石かと思われます。
冷凍ビームを受けられるのは鋼、水タイプや特殊高耐久のポケモン。
それらのポケモンは地面についていることが多いため、そこにSの遅いランドロスが後攻地震を打てば刺さるのではと思ったわけです。
相手からしてみれば、こちらのランドロスがこの対面から地震を選択することは少なそうだし、地震を選択してきたからと言って威嚇が入っているので大した負担にならないだろうという思いがあることが考えられるため、想定外のダメージを与えることができます。
このようなことが毎回うまくいくとは限らない(相手のランドロスの隣のポケモン、初手にランドが来なかったとき、相手の控えのポケモンなどによって)ことや、威嚇が入った地震の火力が高が知れてることは重々承知でしたが、レートやフレ戦やオフで思惑通りになることが多かったので、結果論ではありますが先ほどの推測は正しかったと言えそうです。
基本選出は
+α
初手で出すポケモンにS操作技を持たせることで、相手に合わせた柔軟な戦い方ができるという考えを持っているので、クレセリアにS操作技をもたせることに。
トリル、電磁波、こご風から検討した結果、取り巻きの耐久値が高くなるということを好んでトリックルームに決定(この形のパーティでトリルを採用してるのが多く結果を残してたからって理由が一番大きいもあります)
地震で負荷をかけながら、タイミングを見計らってトリックルーム。
初手からトリックルームを決めていくパーティは、相手の交換やまもるで時間を稼がれてしまうことが多いのに対し、相手がある程度削れてから(頭数を減らしてから)トリルを決めることは、相手の交換による受けを成立させない点で優れています。
耐久値の高いポケモンが多く、相性補完がとれていることから、後出しもしやすく、毎ターン柔軟な立ち回りができます。
●個別解説
冒頭のパーティ表と順番が異なってしまい見にくくなりますが、採用順に解説していきます。
(配分は実際に使ったものと異なることがあります。また、準伝も理想値で書かせていただきます)
○クレセリア@オボンのみ
生意気
努力値:212-0-44-252-0-0
実数値:222-*-146-127-165-81
194キリキザンの珠はたき最高乱数以外耐え
175-100ランドまで確1
171-110メガマンダ中乱1(56.3%)
155-90バシャーモ92.9~109.6%
221-100モロバレル59.7~70.5%
構築の出発点その1。
できるだけ多くの相手に役割が持てるよう(腐りにくいように)にCを全振り。
Cに補正をかけると、このパーティにおいてクレセリアが倒すべきポケモンであるところの、メガマンダが確定、バシャーモが確定(メガバシャが中乱数)となります。
しかし、メガマンダのパーティにはバンギラスが採用されることが多いため、砂ダメで倒せればいいかなと甘えることにし、バシャーモは相手の珠ダメ込みで倒せること、メガバシャはどこかでけたぐりをゴツメで接触させるかフレドラの反動で倒れてもらうかという立ち回りができるため、Cに補正はかけないことに。
Bはキザンの珠はたき耐えをしていれば十分と判断し、実数値が最も高くなるDに補正をかけることに。
サイコショックだと、上記のバシャーモに対するダメージのほか、インファイト後のテラキオンすら確定で倒せなくなるため、サイキネを選択。
初手でランドロスと出すことを多くするため、一見行動保証がありそうな相手の初手モロバレル(221-134-100)をサイキネ+珠地震でほぼ確定で倒せることも強い。(バレルのBDの振り方によっては乱数が変わるが)
・冷凍ビーム
役割を果たすために必須
前述したように、S操作技として採用
・てだすけ
まもるを採用するか悩んだ枠。
猫だましといかりのこなと威嚇が採用されているトリックルームパーティなので、初手でガルorバレルorランドと一緒に出しながら、クレセまもる隣をガルorバレル引きすることで、相手の猫だましに妨害されることなくトリルを決めることができる「まもる」は魅力的な技です(サナバレルがよく行う立ち回り)。
しかし、このパーティのコンセプトが地震を多くの相手にヒットさせ、与えるダメージの総量を増やし、ダメージレースで優位に立つこと なので、その行為をサポートする「てだすけ」を採用。
・オボンのみ
こちらが明らかにトリックルームを使用してきそうなパーティに見えるため、それを阻止するような選出(挑発や猫だましなど)、トリルを決めさせて有利をとる選出・立ち回り(低速アタッカーやモロバレルの後出し)をされることが多いと考えました。
オボンを持ったクレセリアは、上記のケースのようにトリルを張れなくても(張らなくても)役割が遂行できることや、様子を見て途中からトリルを張る立ち回りをする余裕がある唯一無二のポケモンだと思っています。
○ランドロス@いのちのたま
いじっぱり
努力値:116-228-36-0-28-100
実数値:179-213-115-*-104-124
じしん いわなだれ はたき落す まもる
手助けダブルダメ地震でアローのハチマキブレバ耐えポケモンがちょうど倒せる
手助けはたき落すで222-148クレセ(キザンの珠はたき耐え)に92.3~109%
(クレセのサイキネでだいたい9~11%削れることを頭に入れておく)
221-134モロバレルに39.3~47.5% (クレセのサイキネで59.7~70.5%)
187-126までのシュカドラン確1
威嚇込194ガルーラの猫だまし20.6~25.6%
威嚇込194ガルーラのすてみ63.1~75.9% (猫+捨身をほぼ耐える)
232リザYの晴れ熱風75.4~88.8% (+珠ダメを耐える)
構築の出発点その2。
地震を多くの相手にヒットさせるお膳立てはできているので、ダメージレース的に有利になるためAにはほぼ振り切り。
前述通り、相手のランドロスよりもSを下げる必要があり、そうなると誰かに上から縛られる危険性がうまれるので、ある程度耐久に振り、行動を保障させる配分に。
Sが124なのは、相手のランドより遅くしつつ、トリルを張るサーナイトより速くしたいから。
トリルを張るメガサナは123以下なことが多く、こちらが明らかにトリックルームパーティなので、序盤からトリルを仕掛けてくることはないだろうという予想がたてられ、上から地震を打てるようにS124にしました。
トリルを張らないサーナイトは進化前もS125以上が多いと思うので、特性の発動順でサーナイトの耐久や技の予想がたてられやすいのもGood。
※決勝では相手のサーナイトの型がわかったにもかかわらずどうすることもできなかった(´ ・ω・`)(´・ω・ `)
・いのちのたま
相手に与えるダメージの総量を増やしたいから採用。
初手に出す2体が両方守れないのはいろいろ苦しいので、ハチマキの採用は見送った。
・地震
ランドを採用した理由だから。
・いわなだれ
岩技は地震と相性がいいため採用。
他の候補に、ストーンエッジや岩石封じがありますが、相手に与えるダメージの総量を重視していわなだれに。
ワイドガードを所持してるポケモンに対して、クレセリアのサイコキネシスと打ち分けできるランドロスのはたき落すがあるため、全体技の採用が躊躇われませんでした。
・はたき落す
この枠は「とんぼがえり」と「馬鹿力」との選択。
「とんぼがえり」はトリックルームと相性がいいが、珠ダメを食らい、持ち物がばれてしまうのがとても弱かったので採用を見送り。
「馬鹿力」はクレセランドの並びでトリルを決めた後に、耐久振ったガルーラを1撃で倒せる魅力的な技だが、威嚇をもらったガルーラが引く可能性が高く、ガルーラにヒットさせることは困難と考えました。また、ガルーラに「馬鹿力」を当てたいときも、地震で事足りる場合が多いと感じた(サイキネや熱風で削ることができるので)。
そして、パーティ内に相手のクレセリアに対する有効打がなかったため「はたきおとす」を採用。
クレセランドの並びから相手のちょい削れクレセリアを「手助け」+「はたき」で倒すのはかなり意表がつけます。
・まもる
まもるを捨ててまで採用したい技がなかった
ゆうかん
努力値:212-252-44-0-0-0
実数値:207-194-126-*-120-94 (進化前:207-191-106-*-100-85)
捨身タックル けたぐり ねこだまし まもる
194メガガルーラのけたぐり耐え
トリルを張っても強い、張らなくても役割が果たせる遅いガルーラ。
・捨身タックル ・まもる
「捨身」か「恩返し」か、「まもる」か「不意打ち」か。
この問題に関してですが、個人的には正解はないと思っています。
採用した技に応じた立ち回りが求められるだけで、どちらを採用しても強いし、相手にしたら厄介なことは変わらないでしょう。
そのため、このパーティを回すうえで自分的に一番しっくりきた「捨身」と「まもる」を採用しました。
・けたぐり
この枠に入るほかの技は「グロパン」かと思われますが、
トリル中なら切れるまでに早急に相手を倒したい、トリルしてないならあまり多く行動できないので1撃で倒したい、というのが当たり前なので「けたぐり」を採用。
これも選択技かと思われますが、このパーティに置いては個人的には必須技です。
Sが遅いメンツで構成されているパーティなので、こだわりアイテム持ちに非常に弱く、そのような場面で味方をサポートする技として採用。
ガルーラの猫だましは打点になるので、こだわり持ちが裏に引けない状況のときに猫が打てるような立ち回りを意識します。
もちろん、トリックルームのサポートにもなります。
○ヒードラン@防塵ゴーグル
れいせい
努力値:244-0-68-180-12-0 あまり4
実数値:197-*-135-190-128-73
熱風 大地の力 原始の力 まもる
197不一致地震耐え
232リザYめざ地耐え≒177珠ニンフィアのめざ地耐え
221-100バレルに68.7~82.3%
185-135リザYに71.3~84.3%
ドランの明確な採用理由はなく、この手のパーティに入ると強いから入れました。
・防塵ゴーグル
実は何を持たせるのが最も強いのかは自分ではわかっていません。
数が多いモロバレルに対して、ゴーグル+草タイプを採用するのがベターなのではと思っただけです。
・熱風 ・原子の力
ここの枠は「熱風」「原始の力」のほかに「火炎放射」「大文字」「オーバーヒート」「ラスターカノン」などがあげられると思われます。
ここに関しても、何を採用するのが最も強いのかわかっていません。
今回、「熱風」を採用した理由は、このパーティは浮遊+地震で相手の2体を大きく削ることがコンセプトなため、それらを一掃するのに効果的だと感じたからです。
「原始の力」の採用理由は、リザYに後出しできるのがこのポケモンしかいないので、リザYを早急に処理し、味方を守らなければいけないからです。
・大地の力 ・まもる
必須技だと思ってます。
のんき
努力値:212-0-172-0-124-0
実数値:216-*-123-105-116-31
エナジーボール きのこのほうし いかりのこな まもる
112マリルリの太鼓じゃれつく耐え
155ゲッコウガの珠冷ビ耐え
194サザンの眼鏡流星耐え
モロバレルも明確な採用理由はなく、補完として入ってきて強い動きができるポケモンだからというだけ。
このパーティが苦手とするキリキザンの襷を壊すため。
こいつでガルーラを見てるわけではないので、ゴツメの必要性は薄く、メガバシャ+キザンがどうにもならないため「オッカのみ」の方が偉いかも。
・エナボ
「ギガドレ」との選択ですが、クレセリアのCを上げるのと似たような理由で、モロバレルにもアタッカーになって欲しかったので「エナボ」を採用。
・ほうし ・いかりのこな ・まもる
文句なし。
・トリトドン@達人の帯
れいせい
努力値:252-0-4-252-0-0
実数値:218-*-89-158-102-39
大地の力 だくりゅう 冷凍ビーム まもる
手助け達人の帯大地で167-170ギルガルド確1
トリトドンの採用理由は2つ。
1つは、相手が雨で、こちらのヒードランが出しにくい時の鋼の処理(クチート、メタグロスなど)担当。
もう1つの理由は、前述までの5匹の組み合わせでは相手にするのが面倒な、メガボーマンダ+キリキザンorギルガルドorバンギラスの組み合わせに対して、メガマンダの処理をクレセリアに一任することは難しいため、
クレセリアにはトリルを張ることに集中してもらい、トリル下でそれらのポケモン全てに打点があるトリトドン+ガルーラorヒードランで応戦していきます。
トリトドンというポケモン自体はまったく強さを感じないため、ボルトランドドランがいたとしても出すべきではないと考えています。
・達人の帯
「手助け」+「大地」でギルガルドを倒すため採用。
・大地の力 ・冷凍ビーム
役割を果たすための技。
・だくりゅう
雨に選出したときに、「大地」を打つ必要はないって場面で、水技が一貫しているときに適当に打つ技として採用。
水技なら何でもよいかもしれないが、この技を打つときは別に外してもいい時だろうし、相手の2体を削ることができるというメリットの方が大きいと判断して採用。
・まもる
「まもる」を捨ててまで採用したい技がなかった。
●総括
浮遊+地震コンボの環境への刺さり具合を意識してパーティを組んだのですが、思惑通りに運ぶケースが多かったため、準優勝することができました。
Sが一番早いのがランドロスの124なので、いろいろ不都合なことがあるのは認めざるを得ません。が、ちょっとした事故くらいなら巻き返せるパワーを持っているので、このパーティを作れたことに大変満足しています。
の5体被りは今の環境では非常に多いですが、ミラーに対する有効な立ち回りがいまだにわからないのが悔しいです。ダレカオシエテ
小さくなるをしてくるパーティにはひたすら殴ることでしか抗うことができないのでかなり苦手です。
●最後に
あたかも自分で一から考えたパーティかの如く解説してきましたが、冒頭にも書いたように、公開されているさなざまなパーティを参考にさせていただいた部分が大きいです。恐縮ながら引用は省略させていただきますが、参考にさせていただいた方々のおかげでグロリア本選出場権をいただけたことに感謝します。
●P.S.
わかりやすくするために記事が長くなる。
記事が長くなったことでわかりにくくなる。
不思議。